株主優待タダ取り手法 – クロス取引(両建て)の方法をわかりやすく解説!
2016/03/29
カブドットコム証券などの一般信用「売り」を活用して株主優待を取得する方法を説明します。一般的には、「優待タダ取り」「優待クロス取引(両建て)」などと呼ばれています。
「現物買い」と「信用売り」を同じ値段で約定させることで、権利落ちによる損失を回避し、各種手数料のみで株主優待をGETできる手法です。よって、「株主優待の価値>取引手数料等」の場合にのみお得になる手法です。
なんだかよくわからない方はカブドットコム証券が作成した「一般信用「売」を活用して株主優待を賢く獲得するテクニックリンク 」という資料が参考になります。
それでは、カブドットコムの画面を用いて説明していきます。
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目次
権利確定日より前に行う取引
3月末が権利確定日の銘柄の場合は、権利落ち日の前営業日の取引終了後~権利落ち日の取引開始前までに行うのが最も手数料を抑えることができるタイミングです。
銘柄選定
[お取引]→[信用]のページの中にある[株主優待一覧]をクリックします。
左側にある検索ボックスに条件を入力して検索します。
任意の権利確定月、投資金額を選択します。
[一般信用売建可能銘柄]にチェックを入れるとタダ取り(逆日歩がかからない)銘柄に絞ることができます。
銘柄を決めたら[信用売]のボタンをクリックして発注画面に映ります。
または、すでに銘柄が決まっている場合はページの上部にあるボックスに「銘柄名」または「銘柄コード」を入力し、[新規建玉]をクリックします。
信用売りの注文
まずは、信用売りを行います。
[お取引]→[信用]→[新規建玉]より注文画面を出します。
- 取引区分:一般信用
- 売買:売り新規
- 数量:(優待獲得の条件にあわせて)
- 執行条件:成行(取引時間中の注文時は成行・「寄成」を選択します。)
- 特殊条件:指定なし
- 注文期限:当日のみ
- 口座区分:(特定または一般)
注文条件設定後、[確認画面へ]をクリックします。
現物買いの注文
信用売りを行った銘柄を現物でも保有する必要があるため「現物買い」の注文も行います。
[お取引]→[現物株式]→[買注文]より注文画面を出します。
- 数量:(「信用売り」した数量と同じ数量を入力)
- 執行条件:成行(取引時間中の注文時は成行・「寄成」を選択します。)
- 特殊条件:指定なし
- 注文期限:当日のみ
- 口座区分:(特定または一般)
注文条件設定後、[確認画面へ]をクリックします。
次に表示される注文確認画面の内容を確認し、[注文する]をクリックします。
[応用編]現物買いの代わりに、信用買い。約定後、すぐに品受(現引)を行う
「現物買い」を行った場合は「信用買い」を行う必要はありません。
取引金額にもよりますが、「現物買い」よりも「信用買い」の方が手数料を抑えることができます。
追記:
カブドットコム証券の現物株式手数料の改定により、この手法の方が手数料がかかるケースがあります。ご注意ください。
カブドットコム証券でも公式に紹介している手数料節約手法です!

カブドットコム証券HP より
「現物買い」と「信用買い」の手数料比較
日産車体(7222) 約定代金160,000円の場合
現物買い:234円
信用買い後、品受:206円
(計算式)
現物買い:160,000(約定代金)×0.09%+90円=234円
信用買い:179円(約定代金10万円超~20万円以下)+14円(消費税)+160,000×2.98%×1日/365日(制度信用買金利1日分)=206円
それでは「信用買い」を使った手数料節約の手法をご紹介します。
[お取引]→[信用]→[新規建玉]より注文画面を出します。
- 取引区分:制度信用
- 売買:買い新規
- 数量:(「信用売り」した数量と同じ数量を入力)
- 執行条件:成行(取引時間中の注文時は成行・「寄成」を選択します。)
- 特殊条件:指定なし
- 注文期限:当日のみ
- 口座区分:(特定または一般)
注文条件設定後、[確認画面へ]をクリックします。
次に表示される注文確認画面の内容を確認し、[注文する]をクリックします。
「信用買い」では株主優待を獲得することができないので、信用買いの注文が約定後に「品受」します。
品受けとは、現金を支払い現物株式を受け取る決済の方法です。
[お取引]→[信用取引]→[品受・品渡]をクリックします。
該当銘柄の[品受]をクリックして、手続きを進めて下さい。
[返済数量]を入力し、[確認画面へ]をクリックします。
品受注文確認画面の内容を確認し、[注文する]をクリックします。
権利付き最終日の下記時刻までに、品受けを完了し現物株式を受け取る必要があります。
カブドットコム証券:営業日の15時14分までで当日扱い
※松井証券:取引所営業終了時刻までで当日扱い
GMOクリック証券:営業日の15時30分までは当日扱い、17時以降は翌営業日扱い[出典]
品渡し(現渡し)
権利付き最終日の取引終了後、または権利落ち日の取引終了まで品渡しを行い、取引を終了させます。
権利付き最終日に行う場合:
カブドットコム証券:15時15分以降で翌営業日扱い。15時15分以降に品渡しを行う。
松井証券:17時以降(17:00~翌03:15)で翌営業日扱い。17時以降に現渡しを行う。
GMOクリック証券:17時以降で翌営業日扱い。17時以降に現渡しを行う。
権利落ち日に行う場合:
取引時間終了(15時)までに品渡しを行います。
[お取引]→[信用取引]→[品受・品渡]をクリックします。
次に、該当銘柄の[品渡]をクリックします。
受渡日が権利確定日より後ろの日付であることを確認します。
[返済数量]、[品渡数量]を入力し、[確認画面へ]をクリックします。
内容を確認して、[注文する]をクリックして完了です。
株主優待が届くまで
お疲れ様でした。権利確定日から約2~3か月後に優待が届きます。
企業によっては、全く別の時期に届く場合もあるので、詳しくはご確認ください。
参考:証券会社によって異なる用語
信用(買)を現金を払って現物(買)にする
カブドットコム証券では「品受」、松井証券では「現引」
現物(買)を信用(売)を精算する
カブドットコム証券では「品渡」、松井証券では「現渡」